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遺産分割協議書とは?

遺産分割協議書とは、遺産分割に相続人全員の同意が得られた時点で、その内容を文書として作成するものです。

 

遺産分割協議書の作成の目的は、相続税の申告書に添付すること以外にもあります。とくに遺産のうちに不動産がある場合、遺産分割協議書は相続登記をする上で必要書類となります。さらに、次の点を考慮しても、遺産分割協議書は作成しておいたほうが良いでしょう。



 

・ 議事録として書面で残しておくことで、相続財産の帰属を明らかにし、後のトラブルを避けることができる

 

・ 名義変更や解約などの相続手続の際、各関係機関で遺産分割協議書の提示を求められることがある

 

・ 相続税の申告をする際、申告書に遺産分割協議書の写しを添付することで、取得財産の内容を明らかにする資料となる

 

 遺産分割協議書の留意点 

 

・ 遺産分割協議書は相続人全員の署名・押印が必要です。場合によっては、成年後見人や特別代理人の署名・押印が必要になるケースもあります。

 

なお、相続人等の住所・氏名については記名でも自署でも法的には違いはありませんが、後に争いになる可能性もあるため自署が望ましく、印鑑は全て実印となります。

 

・ 財産・債務は、もれなく記載することが必要です。また、ある相続人が遺産を多く取得する代わりに他の相続人に現金等を支払う代償金の受け払いについても記載します。

 

※ 生命保険金・死亡保険金は遺産分割協議の対象ではないため記載はしません

 

・ 遺産分割協議書の作成にあたって、他人に財産の全てを知られたくないとのことから「全ての遺産」という表現を使うこともあります。しかし、少なくとも不動産に関しては名義変更(登記)の関係上、明記した方が好ましいです。

 

また、後のトラブルの原因とならないよう、その財産を特定できないような曖昧な表現はしないようにすることも大切です。

 

・ 後に判明したものがあれば、その財産・債務については再度遺産分割協議が必要になります。

 

・ 遺産分割協議書は、複数回にわたって日付が違うものを作成することも可能です。例えば、納税猶予適用の農地の分として遺産分割協議書(1)、納税の為の売却不動産を遺産分割協議書(2)、その他を遺産分割協議書(3)とするケースもあります。

 

・ 遺産分割協議のやり直しについては、法的には有効ですが、課税上は当初の分割内容で確定するため、やり直しによる相続人間の財産の移転については、贈与として認定されます。

 

 遺産分割協議書の作成順序

 

1) 相続人を確定すること

 

遺産分割協議書を作成するにあたり、最初にすべきことは相続人の確定です。

 

遺産分割協議書は相続人全員の合意のもとに作成される書類ですので、後から相続人が現れた場合にはやり直しをしなければなりません。

 

また、誰か1人でも参加していない場合も無効です。被相続人の出生から死亡までの除籍謄本により、相続人を確定させます。

 

除籍謄本とは、婚姻や離婚、死亡、転籍 (本籍を他に移すこと) などによって、その戸籍に記載されている人全員がいなくなった状態の戸籍を、役所に発行してもらう書面のことです。

 

2) 相続財産を調査する

 

次に相続財産の調査を行い、相続財産を確定します。不動産は登記簿謄本、預貯金などは残高証明書などをもとに、場所や口座、銘柄ごとに財産の特定と評価をします。

 

3) 遺産分割を協議する

 

相続財産の分け方を相続人全員で話し合い、決定する。

 

4)遺産分割協議書を作成する

 

遺産分割協議の内容をまとめ、誰がどの財産を取得するのか、財産がきちんと特定できるように記載します。遺産分割協議書は相続人の数だけ作成し、全員が必ず自署・押印をして各自1通ずつ保管します。

 

押印する印章は、相続人の住所地の市区町村長の印鑑証明を受けた印章(いわゆる実印)を使用します。印紙税はかかりませんので、印紙を貼付する必要はありません。

 

このように、相続が起こり申告をする場合には、作成をしないといけない書類や、取り寄せる書類などしなければならないことが多くあります。

 

当サイトでもたびたび触れていますが、相続が開始されると、時間があっという間に過ぎていきます。そのため、相続人を含め、事前に準備をすることでこれらのことを円滑に進められるようにしたいものです。


2018年12月01日
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