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【2024年10月開始】M&A仲介協会が「悪質な買い手」をリスト化・情報共有へ

お金を数える人

経営者の高齢化に伴う後継者不足が深刻化する中で、M&A市場が活況を呈しています。しかし、取引件数の増加とともにトラブルも急増しており、特に「悪質な買い手」による詐欺行為が大きな問題となっています。

こうした状況を受けて、M&A仲介協会は「悪質な買い手」のリストを作成し、10月から会員同士でその情報を共有する方針を打ち出しました。

「悪質な買い手」とは

M&Aに関連するトラブルの中でも、「経営者保証」に関する問題が特に多く見受けられます。

一般的なM&A取引では、会社の株式売却と同時に、経営者が借入金に対する連帯保証の責任も「買い手」に引き継ぐのが通常です。しかし、一部の「買い手」には、連帯保証の解除を故意に遅らせ、その間に会社の資金などを不正に持ち出し、その後に失踪する悪質な業者が存在しています。

さらに、これらの問題の背後には、成功報酬を得るために無理に取引を進めるM&A仲介会社の関与が指摘されるケースも多くあります。

リスト公開の効果は限定的か

10月から「悪質な買い手」が特定事業者リストに登録され、情報が共有されることになりますが、その効果には限界があるという見方も少なくありません。リストの対象になることを避けるため、関連会社を買い手に立てたり、M&Aのために新たな会社を設立したりするなど、制度の隙間を突いた行為が今後も発生する可能性が高いと考えられます。

それでも、M&A業界団体がこうした対策に取り組む姿勢を示すことは、市場の健全化に向けた重要な第一歩と評価できるでしょう。

まとめ

M&A市場の健全化を目指して、10月から「悪質な買い手」がリスト化され、会員間で情報共有が行われる予定です。
しかし、制度には依然として抜け穴が残っているため、今後もより効果的な予防策を検討し続けることが求められるでしょう。



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